【中国語の覚え方】共享 gòngxiǎng と 分享 fēnxiǎng |独学中国語

中国語の同・類義語をたくさん覚えると、使える単語の幅が広がりスピーキング力が格段に上がります!
今回は、日本語では「シェアする」という意味に訳せるけれど、中国語では実はちょっとニュアンスがちがう2つの単語「共享 gòngxiǎng」と「分享 fēnxiǎng」について、ご紹介したいと思います!
【共享】gòngxiǎng|シェアする(共有する)
「共享 gòngxiǎng」には、「1つの物・権利・情報・利益などを、他の人と共有して楽しむ・利用する」というニュアンスがあります。
例えば、私と友達3人の合計4人で一つのホールケーキを「共享 gòngxiǎng」するばあい、このホールケーキは「みんなの共有ケーキ」で、一人当たり4分の1ずつ平等に楽しむことができます。

我的生日,我们4个人共享了一个蛋糕🍰
もっと綿密に言うと、「共享 gòngxiǎng」は、「シェアしている物は、自分のものでも相手のものでもなく、みんなで一緒に所有(共有)している」「シェアしている時は一時的に自分のものだけれど、そのモノ自体は、キホンみんなの物」という意識のもとで成り立ちます。
【共享经济】 gòngxiǎng|シェアリング・エコノミー
最近では、シェアリング・エコノミーといって、自転車・車・オフィスなどを、お金を支払った人たちで共有するシステムがありますよね。
シェアする自転車・車・オフィスなどは、そのビジネスを経営している会社・人の所有物ですが、「お金を支払った顧客たちは、お金を支払った分だけ、みんな平等に利用(=共有)する」ことができます。
つまり、「共享 gòngxiǎng」するのは「誰のものでもない、みんなの自転車・車・オフィス etc.」ということです。

我们每天都骑共享单车去上班|毎日シェアリング・サイクルを使って会社に行ってるよ
(*单车 dānchē=自行车 zìxíngchē=じてんしゃ)

我们每天都在共享办公空间里工作|毎日コワーキングスペースで仕事をしているよ

我每次吃蛋糕,自拍跟朋友共享照片|いつもケーキを食べる時は自撮りして友達に見せるのよ

我们共享画面吧|画面を共有にするよ
(*ZoomやSkypeなどで会議をするときに使う機能⇒共享屏幕=シェアスクリーン)
*シェアリング・エコノミーは、中国語では「共享经济 gòngxiǎng」でも「 分享经济 fēnxiǎng」でもOK。
两个人共享一件物品的话,另个人共同拥有还没属于任何人的物品,共享以后个人才可以拿到属于自己的部分|
2人で1つの物を「共享 gòngxiǎng」するときは、誰にも所属しないものを共有し、分けたとき初めて誰かのものになる
【分享】fēnxiǎng|シェアする(分けてあげる・分けてもらう)
「分享 fēnxiǎng」には、「自分もしくは他の誰かの所有物・権利・情報・利益などを、分けてあげる or 分けてもらうことによって、一緒に楽しむ」というニュアンスがあります。
ポイントは、「分ける人」と「分けてもらう人」が発生するという点です。
もっと綿密に言うと、前出の「共享 gòngxiǎng」では、シェアする人たちの分け前は平等だったのに対して、この「分享 fēnxiǎng」では、シェアする人たちの中に、「シェアしてあげる人」と「シェアしてもらう人」という立場のちがいが出てくるということなのです。
この「分享 fēnxiǎng」という表現がよくつかわれるのは、「自分のものを分けてあげるとき=モノをシェアする」や「自分の知識をだれかに教えるとき=知識をシェアする」です。

今天我给大家分享一个蛋糕的做法|今日はみなさんにケーキの作り方を教えます

今天我想跟大家分享我去欧洲留学的经验|今日はみなさんにボクのヨーロッパ留学の経験についてお話したいと思います。

我跟你分享这个蛋糕(←把属于自己的蛋糕🍰给你一半)|ボクのケーキを半分あげるね
(↑「みんなのケーキ」ではなく「ボクのケーキ」を分け与えるニュアンス)
两个人分享一件物品的话,单方面拿出来属于自己的东西,和另外个人分享,让这个人体验一下其中的乐趣|
2人で1つの物を「分享 fēnxiǎng」するときは、一方が自分に所属するものを差し出し、もう一方の人とシェアする
まとめ
というわけで、日本語にすると、おなじ「シェアする」という訳になる「共享 gòngxiǎng」と「分享 fēnxiǎng」ですが、中国語では、ニュアンスが微妙にちがいます。
「共享 gòngxiǎng」は、誰のものでもないモノor みんなのモノを、共同で所有(=シェア)して楽しみます。
キーポイントは「共有」です。
「分享 fēnxiǎng」は、誰かのモノを、それを持っていない人に分け与えて(=シェア)して楽しみます。
キーポイントは「分ける」です。

違いを知っていれば、自分の言いたいことが、より正確に伝わるわね!